税理士を目指すなら収入が気になるところ。
独立開業して一国一城の主になりたいから税理士になりたいけど、開業したらどれくらい収入が見込めるの?
別に開業とかしたくないけど、会計事務所や税理士法人で働いたら幾らくらいもらえるの?
などなど気になりますよね。
税理士事務所の年収データと言うものがあります。
日本税理士会連合会調べによる第5回税理士実態調査報告書です。
(約25,000人が回答、登録者は約70,000人)
年 収 | 割 合 |
---|---|
〜500万円 | 26.1% |
500万円〜1,000万円 | 13.5% |
1,000万円〜2,000万円 | 16.9% |
2,000万円〜3,000万円 | 11.6% |
3,000万円〜4,000万円 | 7.7% |
4,000万円〜5,000万円 | 5.7% |
5,000万円〜7,000万円 | 6.2% |
7,000万円〜1億円 | 4.5% |
1億円〜 | 3.6% |
未回答 | 4.2% |
まず、ここで言う「年収」というのは事務所の売上でしょう。
ここから経費を引いたものが税理士の所得になります。
補助者・アルバイトなどを雇ったりしてる場合、人件費もかかるので、
ここに書かれている金額が丸々開業している税理士の懐に入るわけではありません。
このデータを見ると、3.6%の開業税理士が年商1億円を超えています。
回答者の約900人ほどが年商1億円の事務所なりを運営してることになります。
(恐らく1人で運営してるわけではないでしょう。)
これを見ると税理士のポテンシャルを垣間見れることができますし、大変魅力的ですね。
こんなに稼げるのは一部だとしても、平均すると2,700万円となっていますので、
何人くらい雇ってるかにもよりますが、悪くはない数字でしょう。
(ちなみに司法書士事務所の平均売上は1,400万と言われている)
逆に、500万未満の開業税理士も4分の1もいることにも留意すべきかもしれません。
事務所の売上が500万円未満ということは経費を引いた所得はもっと低いことになります。
サラリーマンの平均年収とあまり変わらないことを考えると割に合わないです。
これを見ると、税理士資格を取得し、開業すると収入面では安泰と言うわけではないことがわかります。
税理士事務所は結構な格差社会ということがこのデータが示していますね。
よく言われることですが、資格を持って開業すればいいというわけではないのは皆さん薄々わかってると思います。
開業税理士業界は、2世税理士や税務署OBじゃないと新規の顧客は得がたいというのは有名です。
一度顧問税理士を決めてしまうとなかなか変えないですし、待っていても顧客はやってこないということです。
やはり、どんな資格でもそうですが、コネがない場合、コツコツと営業をやっていき顧客を獲得していかないと高収入は見込めないということです。
「資格を取ったら勉強から開放される」ではなく、もしかしたら取得後が本当の勉強なのかもしれませんね。
税理士は開業だけでなく、就職や転職にも有利です。
求人はたくさん見かけますし、税理士になるには2年間の実務経験が必要で、
開業しないでそのまま勤務税理士として働くこともできます。
勤務先は税理士事務所、税理士法人だけでなく、企業の経理、財務やベンチャー企業などのブレーン・CFOなど 「税」が関わるところに需要があります。
5科目取得してなくても「科目合格」だけでも就職・転職できます。
このあたりが税理士の選択肢の幅の多さでもありますし、自由度が高い職業ということが言えます。
勤務税理士の場合の平均年収ですが、賃金構造基本統計調査によると約800万です。
ハローワークや転職サイトの報酬額を見ると400万から600万あたりが多いです。